パソコンで資料を作っていたら、右下にメッセージ通知が出た。反射的に見て、返信して、気づいたら10分経っていた。「あれ、さっき何を書こうとしてたっけ」。
こういうことが1日に何度もある。でも「通知のせいで集中できない」と言いながら、実際に何回反応しているかは数えたことがなかった。
体感でしか語れないものを、数字にしてみることにした。
検証したかったこと
仮説はシンプルだった。通知に反応する回数が多い日ほど、その日の集中度は下がっているはずだ。
もう一つ気になっていたのは、通知の「種類」による差。仕事関連のチャットと、SNSやニュースの通知とでは、集中への影響が違うんじゃないか。そこも一緒に見たかった。
記録のルール
平日10日間。パソコンとスマホ、両方の通知が対象。
見た瞬間にタップかメモアプリに記録するだけ。文章は書かない。
| 項目 | 記録方法 |
|---|---|
| 通知に反応した回数 | 数値(1日合計) |
| 通知の種類 | 仕事チャット/SNS・ニュース/その他 |
| その日の集中度 | 5段階評価(夜に記入) |
反応の定義は「画面を見て、内容を確認した時点」とした。見ただけで無視した場合も1カウント。ここを厳密にしすぎると続かないので、ゆるく決めた。
出てきた数字
10日間の合計反応回数は平均で1日62回。想像より多かった。1時間に7〜8回、何かしらの通知に反応している計算になる。
集中度との相関を見ると、反応回数そのものは思ったほど強く効いていなかった。60回台でも集中度4の日があれば、40回台なのに集中度2の日もある。
差がはっきり出たのは、種類の内訳だった。**SNS・ニュース系の通知が15回を超えた日は、集中度が軒並み低い。**一方、仕事チャットへの反応が多い日でも、集中度が下がらない日が目立った。
数を減らすことより、何に反応しているかのほうが効いていた。
仕事の通知は「対応して終わり」の一往復で意識が戻りやすい。でもSNSやニュースは、1件見ると関連する投稿にも目が行って、次々と注意が引っ張られる。戻ってくるまでの距離が長い。
変えたこと
通知の全オフは試さなかった。仕事の連絡を見逃す不安のほうが大きくて、続かないのがわかっていたから。
その代わり、SNSとニュースアプリの通知だけバッジ表示に落とした。音もバナーも出ない設定にして、見るかどうかを自分のタイミングで選べるようにした。
これだけで、午後の「気づいたら30分SNSを見ていた」がほぼ消えた。仕事の通知はそのままにしているので、対応漏れの不安もない。
通知が多いから集中できない、と思っていたけど、原因はもう少し具体的だった。数を数える前は「なんとなく多い気がする」としか言えなかったのが、記録してみると「どの通知が本当に効いているか」まで見えてくる。
コンセキで数字とタップだけの記録を続けているうちに、こういう「体感を疑ってみる」動きが習慣になってきた。
自分の集中を奪っているもの、本当に把握できていますか。
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