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日本茶を淹れる、記録する。湯気の立つ一日の話

日本茶を淹れる一日を朝・昼・夜で追いながら、茶葉や湯温、蒸らし時間、味の感想をサクッと記録する習慣を紹介。記録が苦手でも続くゆるいやり方を提案します。

習慣化
2026年5月28日·3分で読めます

お茶を淹れるのが好き、と言うと少し大げさに聞こえる。

でも、急須にお湯を注いで、湯気がふわっと立つあの瞬間が好きなのは本当だ。きょうはそんな、お茶と一緒に過ごした一日の話。


朝、寝ぼけたまま深蒸し煎茶

目が覚めて、まずやかんに火をかける。顔を洗っている間にお湯が沸く。

朝はあまり頭が回らないので、考えなくていいお茶を選ぶ。深蒸し煎茶。少し熱めのお湯でも、わりと美味しく出てくれる。寝起きの自分にやさしい。

茶葉を入れて、お湯を注いで、30秒くらい。湯飲みに移すと、濃いめの緑色。

「あ、ちょっと渋い」

熱すぎたかもしれない。でも、この渋さが目を覚ましてくれる朝もある。

スマホをちょっとだけ触って、「深蒸し / 熱め / 渋め」と残す。タップ三回くらい。お茶を飲み終わる前に終わる。

昼、急須を出すほどでもない時間

昼は仕事の合間。正直、ちゃんと淹れている余裕はない。

ティーバッグのほうじ茶を、マグカップにぽとん。お湯を注いで、放置。これはこれで好きだ。香ばしい匂いがデスクに広がると、それだけで少し肩の力が抜ける。

記録するほどのことか、と思いつつ「ほうじ茶 / 昼 / ほっとする」だけ書いておく。

あとで見返したとき、こういう何気ない一杯が案外いい思い出になっていたりする。だから、ハードルは下げておく。書きたくない日は書かない。それでいい。

夜、いちばん丁寧になる一杯

夜は時間がある。だから少し丁寧に淹れる。

冷蔵庫にしまっておいた玉露を出す。お湯はいったん沸かしてから、湯飲みに移して冷ます。50度くらい。低い温度でゆっくり蒸らすと、甘みが出る。

蒸らし時間は、ちょっと長めに2分。急須を傾けると、とろりとした濃い緑。

口に含むと、朝とはまったく別の飲み物みたいに甘い。

「これは当たりだ」

うれしくなって、いつもより少しだけ記録を増やす。茶葉の名前、湯温50度、蒸らし2分、味は甘め。星をつけるなら高め。

数字が並ぶと、なんだか実験ノートみたいで楽しい。次に同じ茶葉を淹れるとき、この夜の自分が手がかりをくれる。


一日ぜんぶ記録しなくていい

朝・昼・夜と並べたけれど、毎回きっちり残しているわけじゃない。

書かない日もある。昼を飛ばすこともある。お茶を淹れる気力すらない日だってある。そういう日は、なにもしない。

それでも、ぽつぽつ溜まった記録を後から眺めると、おもしろいことに気づく。

  • 同じ茶葉でも、湯温を変えると味の感想がぜんぶ違う
  • 自分が「甘め」と感じるのは、だいたい低めの温度のとき
  • 渋いと書いた日は、たいてい急いで淹れた朝

お茶を淹れる動作はいつも10秒、20秒の世界だ。だから記録もそれくらいで終わらないと、つり合わない。

趣味記録アプリ「コンセキ」は、茶葉・湯温・蒸らし時間・味を選択式や数字で残せるので、湯気が消える前に入力が終わる。文章を考えなくていいぶん、一杯を味わうことに集中できる。

記録は、お茶を縛るためのものじゃない。淹れた一杯を、もう少しだけ覚えておくための、小さな付箋みたいなもの。

きょうの夜の玉露も、いつか忘れる。でも書いておけば、何ヶ月か先に「あの甘いやつ、もう一回飲みたいな」と思ったとき、ちゃんとたどり着ける。それくらいで、ちょうどいい。

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