「疲れた」に気づくのが、いつも遅い
メンタルの不調で困るのは、気づいたときにはもう手遅れになっていることが多い点だ。
「あれ、最近しんどいな」と感じる頃には、すでに1〜2週間前から兆候があったりする。でもその時期は、「まあ大丈夫」と流してしまっている。
不調のサインは人によってかなり違う。口数が減る人、食欲が落ちる人、逆に過食になる人、夜眠れなくなる人、朝起きられなくなる人。自分のサインが何かを知っているだけで、ずいぶん違うんじゃないか。そんな仮説を立てて、実験してみた。
実験の条件
期間:6週間 記録の内容:気分(3段階)+ その日の「ちょっとしんどかったこと」を自由メモで1行 記録タイミング:夜寝る前
ルールはシンプルに。気分は「良い・普通・しんどい」の3択。メモは書いても書かなくてもいい。義務感があると続かないから、「書きたかったら書く」程度に留めた。
6週間の結果
まず、思っていた以上に「しんどい」の頻度が高かった。体感では「まあ普通の日が多い」と思っていたのに、記録を見返すと週の半分くらいは「普通〜しんどい」寄りだった。
予想と違ったこと、というか気づいていなかったことが二つあった。
ひとつは、しんどくなる前日に「なんか眠れなかった」メモが頻出していたこと。つまり自分にとって「睡眠の浅さ」は翌日の不調サインとして機能していた。これは記録しないと気づけなかった。
もうひとつは、「予定が多い週」の翌週に気分が落ちやすいパターン。当日じゃなくて、翌週に出る。これも体感と記録でズレがあった部分で、「先週の疲れが今週に来ている」という感覚を持てるようになった。
考察:サインは地味で見逃しやすい
実験してわかったのは、自分のメンタル不調のサインが意外と地味だということ。
「急に泣けてきた」とか「何もしたくない」みたいな分かりやすいものより、「眠りが浅かった」「なんか喋りたくない」「ごはんが美味しくなかった」という小さな変化の積み重ねだった。
小さいから見逃す。見逃すから、気づいたときには積み上がっている。
記録は、この「地味なサイン」を拾うためにある。
6週間やってみて、今は「眠りが浅い翌日は無理をしない」というマイルールができた。会議を詰め込まない、夜に予定を入れない。たったそれだけで、深みにハマる頻度がだいぶ減った気がしている。
GW明けに不調が出やすい人ほど、サインの記録が役に立つ
連休後に体調や気分が落ちる、いわゆる五月病のような状態。あれも実は、連休中の「予定詰め込み」や「夜更かし」というサインの蓄積だったりする。
連休前に「しんどい」を1日1行だけ記録しておくと、明けの不調が来ても「ああ、5月3日は早起きだったから疲れたんだな」と原因が分かる。原因が分かるだけで、対処の輪郭が見えてくる。
GWに合わせて記録を始めるのは、サンプルとして実は悪くないタイミング。普段と違うリズムで過ごす期間だから、自分のサインが浮かびやすい。
「自分のサイン」を見つけるヒント
次に試したいのは、記録の項目を増やすことじゃなくて、絞ること。
今は気分とメモの2軸だけど、「睡眠の質」を追加して、サインとの相関を確認するのもいいかもしれない。ただし項目を増やしすぎると記録が重くなって続かなくなるので、そこは慎重に。
「これが自分のサインだ」とわかるまでには時間がかかる。でも、記録し始めないと永遠にわからない。まず記録してみる、それだけが唯一のスタートだと思っている。
Konseki は気分や体調を選択式で記録できるツール。「毎日書く日記」じゃなくて「毎日選ぶ記録」に近い感覚で使える。サインを見つける実験の最初の一歩として、けっこう向いていると思う。
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